2007年 09月 05日 ( 2 )

橋下さん、バカはあなたの方です

光市母子殺害事件の被告の弁護士4人が、テレビで彼らへの懲戒請求を煽動した橋下徹弁護士を提訴した件で、橋下氏が反論の記者会見を行った。
なんで、こんな男が弁護士なのか、テレビでもてはやされるのか、そして、今も圧倒的多数の大衆の支持を受けるのか、疑問が増すばかりのお粗末な主張である。

「差し戻し審で新たな証拠が出てくれば、新たな主張をするのは当然のことだと思う」と司法の常識を言いながら、「何ゆえ主張を変更したのか、きちんと被害者なり社会に対して分かるような形で説明しないといけない」と言うのはまったく不可解だ。
被害者はともかく、なぜ社会に対していちいちそんなことを説明しなければならないのだ?
毎日たくさんの訴訟がある。そのすべての事案で新証拠が出るたびに、法廷外で説明しなければならないのか(説明したって誰も聞くまい)。あるいは光市事件は「特別」とでも言うのだろうか。それなら、なぜ光市事件に限り特別扱いするのか、という問題が生じる。
大衆ののぞき見的関心に答えるのが弁護士の仕事ではない。

「被告人のためだけに活動すればいいんだ、という弁護活動は『品位を失うべき非行』に僕は当たると思っている」 被告人に不利益な活動をすることが、「品位のある行動」なのか!?
私にはむしろ橋下氏の方が、テレビタレントとしての「特権」を利用して、大衆を煽動しているという点で、「品位を失うべき非行」を行っているように感じる。

「(弁護士は)免許業であるにもかかわらず国の監督権限を受けない。この言いわけのために『懲戒請求』の制度がある。いわば『弁明の具』だった」 まるで弁護士は国の監督権限を受けるべきとでも言ってるような暴論だ。弁護士でありながら、弁護士の独立を否定するのは、もはや弁護士としての最低の資格すらない。そんなに国家に管理されたいのなら、選ぶ職業を間違っている。検事にでもなればいい。

何より許せないのは、橋下氏が自分で懲戒請求を行わず、いわば「自分の手を汚さず」に大衆を利用したことだ。そんなことが可能なのは、彼が弁護士というよりも、レギュラーをいくつも持つテレビタレントだからであり、その「特権」を最大限使った。極めて卑怯である。

被告の弁護団は、今やマスメディアの偏向報道と、橋下氏のような卑怯者と、それらに乗じる愚劣な大衆によって「公認の敵」に仕立て上げられた。しかし、私は断固、弁護団を支持し、司法の独立を擁護する。
改めて言おう。橋下さん、バカはあなたの方ですよ、と。
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by mahounofuefuki | 2007-09-05 20:55

軍事教練とマスゲーム

中教審が、中学校の保健体育科で「武道」を必修とする、学習指導要領改訂原案をまとめたという。

教育基本法改悪の直接の影響である。
生来身体虚弱で、運動能力が極度に低かった私には、悪夢のような話だ。
政府の狙いは、武道を通して、子どもの身体の規律化を強化し、
権力に従順で、不正にも異議申し立てできない、ロボットのような人間をつくることにある。
まさしく軍事教練の復活である。
しかも「ダンス」まで必修化するというのだから呆れる。某国のマスゲームでも目指すのか。

今回の改訂は、改悪法の「伝統と文化を尊重」という条項に従ったのだが、日本の「伝統」は何も柔道や剣道ばかりでない。
「世直し」も「民主主義」も日本の過去からの遺産である。
つまるところ、「伝統」とは単に現代人が自己の都合に合わせて、過去の多様な事物から「つまみぐい」して形成されたものにすぎない。そんなものが教育内容の選別基準になってしまったことに、強い憤りを覚える。

地域の道場や体育系大学との連携に予算を支出する、というのも問題だ。
これら道場はたいてい自民党の国会議員と密接な関係がある。体育系大学は保守的知識人の牙城だ。神社との関係も深い。まさに安倍政権を支える国家主義勢力に対する新たな利権である。しかも、彼らが学校に出向して、教員や生徒に指導するようなことになれば、それこそ、職業軍人が学校に配置された軍事教練の再現である。

体育の重視が、病気や障害のある人々を差別、選別するおそれもある。
兵役復活への第一歩とさえなるかもしれない。
今回の改訂を断固空洞化させる必要があるだろう。
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by mahounofuefuki | 2007-09-05 08:50