「村野瀬玲奈の秘書課広報室」より、政府のネット接続規制問題に関し行動を求める記事のTBをいただいた。
この問題は以前から総務省や自民党などが内部で研究を進めていることは知っていたが、私の能力では全くフォローできず、ブログでは全く触れたことがなかった。よって今回もたいしたことは書けない。ただ労働契約法や宇宙基本法などと同様、またしても自民・民主両党の事前の合意で、未成年の携帯電話からのネット接続を規制するための法案が提出されそうだというのは、改めて肝心な問題に限って両党が容易に談合してしまう体質を露呈したと言えよう。 読売新聞の教育電子版(2008/05/29)によれば、「携帯電話会社は今年1~2月、総務省の要請で、18歳未満の契約者には選別サービスの原則加入に踏み切った」ということだから、今回の法制化はすでに実施しているフィルタリング対策を法的に追認することが主目的で、いきなり言論統制が可能になるわけではない。 しかし、伝えられる自民党原案は有害サイトを認定する「第三者機関」を「政府が審査・登録」すると指定しており、今後こうした政府の息のかかった機関が有害認定を行うことで、政府が人々に触れさせたくない情報を遮断することを可能とする恐れがある。古今東西、権力による言論統制は性表現や犯罪を促す言説への規制からスタートするのが常なので、十二分に警戒するのは当然である。 ところで、あえて冷めた見方をすれば、今回の規制法案をめぐる政治力学は、フィルタリングを強化することで失う経済的損失とフィルタリングを強化することで得られる経済的効果が天秤にかかっている。 インターネット関連の大手企業が政府の有害認定への関与に反対する声明を出したのは、ネット規制強化により広告収益をはじめ相当なダメージを受けると判断しているからにほかならない。一方、自民や民主の国会議員が政治献金提供者であるこれら企業の損失を容認してまで規制強化に邁進するのは、フィルタリング技術の開発やその売買、及び有害認定事業そのものが生み出す利権にうま味を感じているからである。 つまり、「ネット業界の損失<フィルタリングの利権・経済効果」となる限り、ネット規制を推進する力学が働き、その逆ならば推進力は弱まるのである。このことは念頭に置いておいた方がよい。 すでに規制法案そのものを覆すことは困難で、いかに国の関与を弱めるかという条件闘争に入っている以上、「表現・言論の自由」を下敷きにしつつも(対外的な大義名分としてはもちろん重要である)、現実の政治的リアクションにおいては、ネット業界の経済的損失とそれが景気に与える影響を強調するのもひとつの手だろう。 【関連リンク】 村野瀬玲奈の秘書課広報室|政府主導の情報統制ではなくて、民間側の有害サイト対策の自主的努力を優先すべき。 (+引き続き緊急行動のお願い) http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-749.html
by mahounofuefuki
| 2008-06-01 23:43
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