2月8日の衆院予算委員会で共産党の志位和夫委員長が行った派遣労働の待遇差別に関する質問は、ほとんどのマスメディアが黙殺したにもかかわらず、ネット言論で日常の政治的立場を超えて大きな話題となり、その気迫のこもった追及は「SGJ(スーパー・グッジョブ)」と絶賛された。
その質疑の録画映像は「ユーチューブ」の日本共産党のチャンネルで今も観ることができるが、50分以上と長く、活字化された議事録が欲しいところである。 ところが、衆議院のホームページで予算委の会議録を調べてみると、今日の時点で2月29日分までが掲載されているのに、この2月8日の会議録だけが未だに掲載されていない(要約速報版の「委員会ニュース」は出ている)。官報にも記載されていないようなので、会議録の原本がまだ完成していないと考えられる。 国会法や衆議院規則では会議録の作成について何日以内というような時限を定めていない。個人的に国会関係者に問い合わせたところによれば、会議録の字句確定について議長(今回の場合は衆議院議長)ないし委員長(同じく予算委員長)の許可を要する場合があるという。この日の委員会での発言のどれかが今も確定していないのである。 2月8日の予算委の議題は新年度予算案の審議で、質問者はすべて野党議員である。志位氏のほか、民主党の渡部恒三、長妻昭、原口一博、武正公一、笹木竜三、社民党の阿部知子、国民新党の亀井久興の各氏が質問に立っている。どの質問あるいは答弁の文言が確定していないのか私にはわからないが、よりにもよって歴史的とも言える志位氏の名質問の会議録の完成・公表が遅延しているのは残念である。 私は根拠のない陰謀論を好まないが、何となく一般の人々の目から志位氏の名質問をできるだけ隠蔽しようとする政治力学が働いているのではないかと疑いたくなる。右傾色を好みがちなネット言論で共産党が絶賛を受けることなど稀であるだけに、危機感をもった資本サイドの「見えざる手」の介入を想定してしまう。 現時点では情報不足なので、これ以上の言及を避けるが、今だに志位氏の「SGJ」の会議録が出ていないという事実は念頭に置いておいて欲しい。 《追記 2008/04/12》 今日現在、いまだ会議録は出ていない。衆議院事務局に問い合わせても「未定」の一点張り。これはいよいよ怪しくなってきた。 【関連リンク】 YouTube - 2/8 派遣法改正し"労働者保護法"に 志位委員長が質問/衆院予算委員会(全編) 衆議院 衆議院規則
by mahounofuefuki
| 2008-03-22 18:26
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