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消費税など(消費課税)に関する資料-財務省
現行の消費税に関する財務省の資料。

伊藤隆敏・丹羽宇一郎・御手洗冨士夫・八代尚宏 「有識者議員提出資料 (給付と負担の選択肢について)」*PDF
伊藤隆敏・丹羽宇一郎・御手洗冨士夫・八代尚宏 「持続可能な基礎年金制度の構築に向けて」*PDF
経済財政諮問会議による社会保障給付と税負担に関する試算。なぜか法人税は無視。

自由民主党政務調査会財政改革研究会「財政改革研究会報告」(中間とりまとめ)-与謝野馨Official Web Site*PDF
消費税=社会保障税を提言。

内閣府 税制調査会
政府税調のホームページ。

平成19年11月 抜本的な税制改革に向けた基本的考え方-税制調査会*PDF
その他の主な意見*PDF
政府税調の答申と議論。

平成20年度税制改正大綱-自由民主党*PDF
2008年度税制改正に対する自民党の基本政策。

民主党税制改革大綱-民主党税制調査会*PDF
2007年末に民主党が党議決定した税制案。消費税の社会保障目的税化を明記。

社会保障国民会議
内閣の社会保障問題に関する諮問機関。消費税増税を検討。

社会保障国民会議 最終報告の取りまとめについて
社会保障国民会議の最終報告。社会保障目的と称した消費税増税を提言。

わが国税制改革への提言-21世紀政策研究所*PDF
日本経団連のシンクタンクによる税制意見書。Internet Zone::WordPressでBlog生活 21世紀政策研が税制改革への提言を発表を参照すべし。

日本経団連:税・財政社会保障制度の一体改革に関する提言~安心で活力ある経済社会の実現に向けて~
日本経団連の提言。消費税10%への引き上げと、法人税率引き下げを主張。

経済社会の持続的発展のための企業税制改革に関する研究会「中間論点整理」の公表について - 経済産業省
経済産業省の研究会による税制改革案。法人税率の大幅引き下げと消費税率の引き上げを主張。

法人税減税の財源、消費税増税も有力な選択肢=井堀・政府税調委員 (ロイター 2007/10/02 19:04)
巨大企業の本音。井堀氏は前記経済産業省の研究会の座長。


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「社会保障財源なら何でも賛成する」のなら、「金持ち増税」に賛成してよ、尾辻さん。
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by mahounofuefuki | 2007-10-27 14:01

政府とマスコミが一体化した「消費税増税キャンペーン」

福田内閣が発足した時、私はブログで「歳出削減による社会福祉の切り捨てを続ける一方、消費税増税で庶民の負担を増やし、巨大企業に対する減税は拡大するという、今以上に最悪の財政政策を目指す可能性」を指摘し、「年金不安を利用して、年金の財源にするという口実で、消費税増税を打ち出してくるだろう」と予測したが、残念ながらその予測が現実のものとなりつつある。

自民党の谷垣禎一政調会長や与謝野馨税調小委員長らが機会あるごとに、増大する社会保障費の財源として消費税の大幅増税の必要性を力説していたが、今月17日の経済財政諮問会議では、経済成長率ごとの給付と負担の増減に関する複数の長期試算が提出され、消費税を11~17%に引き上げる必要があるとの見解が提示された。
平成19年会議結果 第23回会議 会議レポート:内閣府 経済財政諮問会議
伊藤隆敏・丹羽宇一郎・御手洗冨士夫・八代尚宏 「有識者議員提出資料(給付と負担の選択肢について)」

こうした政府の動きに呼応するように、各新聞も消費税増税への世論誘導を本格的に開始した。
以下、17日の経済財政諮問会議に関する全国紙の社説である。
消費増税 真正面から議論せよ(朝日新聞2007/10/19)
財政試算 真っ当な議論はこれから(産経新聞2007/10/19)
財政立て直しの基本は成長と歳出削減(日本経済新聞2007/10/19)
増税論議 地に足の着いた政策を示せ(毎日新聞2007/10/19)
給付と負担 消費税の「封印」が解かれた(読売新聞2007/10/20)

「財政健全化は増税よりも歳出削減を主体にすべきだ」と消費税増税に消極的なのは、徹底した「小さな政府」論に立つ日経のみで、あとの4紙は程度の差こそあれ、消費税増税を支持している。

最も積極的なのは読売で、内閣府の試算が増税の内容を所得税と消費税半々にしたことを「増税の影響が現役世代に偏る所得税を引き上げるのは難しい」と批判し、消費税の増税を明確に主張している。朝日は「同時に歳出削減の手を緩めるな」と条件つきながら、「いずれ増税が避けられない」と述べている。読売との違いは「消費税など」と他の税の増税を示唆しているくらいである。毎日も「消費税率引き上げを避けるわけにはいかない」と消費税増税に賛同している。産経は増税支持を明言していないが、消費税論議を封じ込めようとした安倍政権時代の「上げ潮派」を批判しており、事実上消費税増税に傾いている。

大新聞が軒並み1つの方向に、それも政府に同調する方向に傾いていることは、日本の言論状況の危機であるのは言うまでもない。
歳出削減か消費税増税かという二者択一の議論の組み立て方そのものへの批判がまったくないのは実に不可解である。このあたりが企業広告に依存する新聞の弱点を曝け出している。

問題は「歳出削減か消費税増税か」ではなく、「何を歳出削減し何を増税するか」である
小泉政権は大企業や富裕層への減税を繰り返し、庶民には負担を押し付けてきた。その結果、行政のサービスは低下し、負担に見合った受益を得られなくなった。しかも歳出削減と言いながら防衛費や大企業への補助金は「聖域」として触れて来なかった。この歪んだ「構造改革」路線を中止し、切り捨てられた社会保障への歳出を復活させる必要がある。
歳入を増やすために増税は必要だが、なぜそれが消費税なのか。消費税は所得や資産の大小にかかわらず、同一の税率のため、貧しい者ほど不利な税である。消費税の増税で庶民を貧困に追いやり、社会保障費を増大させるのでは本末転倒である。
限界まで緩められた法人税や所得税の累進度を元に戻すことが何よりも必要である

今回は時間がないので税制の具体的な分析は別の機会に譲るが、福田政権とマスコミが一体となった「消費税増税キャンペーン」には警戒してほしい。所得が不平等な状態での消費税の増税は、必ず貧困と格差を拡大させることを常に念頭に置いておかねばならない。


(補足 2007/10/22)

経済財政諮問会議の試算の問題性を告発する記事があるので紹介する。
私と同様「何を歳出削減し、何を増税するか」という視点に立っており、共感できる。

消費税増税に導く経財会議の試算 三つのからくり告発 (しんぶん赤旗 2007/10/22)より。

 日本共産党の小池晃政策委員長は二十一日、フジテレビ系番組「報道2001」に出演し、経済財政諮問会議(議長・福田康夫首相)に提出された試算について、“消費税増税は仕方がない”と国民をだます「三つのからくりがある」と告発しました。
(中略)
 小池氏が指摘した「からくり」の一つ目は、「歳出削減」といいながら、対象にしているのが社会保障費だけだということです。小池氏は「軍事費も公共事業費も、名目成長率(2―3%)で伸び続けるという計算になっている。この計算でいくと、二〇二五年には防衛費が八兆円を超えることになる。社会保障費のほかは一切、歳出見直しをしないというものだ」と批判しました。

 二つ目は、こうしてふくらませた増税分をすべて消費税でまかなう計算になっていることです。小池氏は「税は消費税だけではない。法人税、所得税、資産課税だってある」と告発し、能力に応じた負担を求めました。

 三つ目は、この試算が経済財政諮問会議の民間議員である日本経団連の御手洗冨士夫会長らが政府につくらせた数字だということです。

 小池氏は「消費税を20%まで増税し、法人税を下げよといっている人たちが、自分たちに都合のいいシナリオを出したもの。それに与党の増税派が勢いづいている。こんなキャンペーンは絶対に認められない」と述べました。
(中略)
 小池氏は「(今後)社会保障の給付費が増えるのは当たり前。日本の財政には、それを支える力がないのかという問題だ」と指摘。欧州ではすでに社会保障の給付がGDP(国内総生産)比で約30%なのに、日本では今回の試算でも二〇二五年で19%にすぎないことを示し、「社会保障は極めて貧しくし、消費税だけはヨーロッパ並みにするというものだ」と批判しました。


(補足 2007/10/23)

関東知事会が、国に消費税引き上げを求める緊急提案書を出すという (共同通信 2007/10/23 19:42)。政府とマスコミの「消費税増税キャンペーン」に、地方自治体までが加わるようだ。着々と包囲網が出来つつある。要注意が必要だ。
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by mahounofuefuki | 2007-10-21 13:29

舛添のパフォーマンスにだまされるな!

社会保険庁が、年金保険料を着服して懲戒免職になった宮城県大崎市の元職員を、業務上横領の容疑で刑事告発した。
大崎市が告発を見送ったにもかかわらず、「牢屋に入ってもらう」と豪語する舛添要一厚生労働大臣のゴリ押しである。以下、朝日新聞(10月12日14時33分)より引用する。

 告発状などによると、当時30代だった元職員は旧田尻町(現大崎市)町民生活課に勤めていた00年11月から01年3月にかけ、加入者10人が持参した国民年金保険料28万円を社会保険事務所に納めず着服した疑い。元職員は問題発覚後の01年8月に懲戒免職となった。
 この問題をめぐっては、舛添厚生労働相の意向を受け、社会保険庁が業務上横領罪の公訴時効が成立していない00年以降の9件について、自治体側に告発などの厳正な対処を要請。
 これに対し大崎市は、元職員が全額弁済しており、すでに社会的制裁を受け現在は更生しているなどとして告発を見送ると表明。伊藤康志市長は「当時としては十分厳しい対応をとった」と述べていた。
舛添氏のやり方は、弱い「いけにえ」を徹底していたぶることで、人々の目をくらましているにすぎない。
すでに職場を追われ、横領したカネを全額返済した人を今さら捕まえても、政府が流用した6兆7000億円余りの年金が戻るわけでも、不明となった5000万件の年金記録が復活するわけでもない
下っ端役人いじめが大臣の仕事ではない。大臣にはもっともっとやらねばならない仕事が山ほどあるはずだ。

間違っても舛添氏を「不正と闘うヒーロー」などと思ってはいけない。
彼は自民党と高級官僚の犯罪には目をつむり、弱い下級公務員を切り捨てているだけにすぎない。肝心の安心できる年金制度づくりは何もやっていないのだ。
しつこいようだが、何度でも言う。舛添のパフォーマンスにだまされるな!

【関連記事】
「大きなネコババ」をひたすら隠す舛添要一(改訂版)
年金「着服」と「流用」の間
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by mahounofuefuki | 2007-10-12 20:22

「大きなネコババ」をひたすら隠す舛添要一(改訂版)

〈編集 2007/10/04〉

社会保険庁や市町村の職員による年金保険料横領・着服問題は、ついに刑事告発にまで進み、10月3日には福岡県警が社会保険事務所の元係長を横領の疑いで指名手配した。

一方、宮城県大崎市は、すでに懲戒免職されている元職員を告発する必要はないと社会保険庁に回答したが、舛添要一厚生労働大臣は、自治体が告発しなければ社会保険庁が告発するよう同庁長官に指示した。
舛添氏は「犯罪を野放しにできない」と改めて年金横領問題への執念を見せたという。

舛添氏はこれまでも「社会保険庁は信用ならない。市町村はもっと信用ならない」と放言するなど、社会保険庁や市町村に対する不信感を表明してきた。舛添氏の発言に、鳥取県倉吉市長と東京都武蔵野市長が抗議した際も「小人のざれ言につきあってる暇があったら、(私は)もっと大事なことをやらないといけない」と一喝した。

しかし、舛添氏のやり方は、「世間」における公務員への嫉妬を利用したお得意の世論誘導である
「もっと大事なこと」を隠すため、「小人」の小細工ばかり摘発してお茶を濁しているのは、ほかでもない舛添氏の方だ。

舛添氏は社会保険庁や市町村の職員のセコい横領や着服にはご執心だが、厚生省の高級官僚と自民党議員が結託した6兆7000億円以上の年金の流用にはまったく手をつけていない。「6兆7000億円のネコババ」をひたすら隠すために、「4億円のネコババ」を前面に押し出しているのだ。
(詳しくは年金「着服」と「流用」の間を参照)
まるで「正義のヒーロー」を気取っているが、「巨悪」とはまったく戦っていないのである。

未だに政治家とマスコミによる社会保険庁バッシングにだまされ、舛添氏を持ち上げる人々が多いようだが、もうだまされてはいけない。
舛添氏は、自民党と厚生エリート官僚の犯罪を隠すのに加担しているのだ
だいたい彼は「残業代ゼロ=タダ働き法案」を「家族だんらん」法案に言い換えようとするような「労働者の敵」なのだ。何度も離婚と結婚を繰り返し、愛人との間に「隠し子」までいた男が「家族だんらん」などと悪い冗談でしかない。

皆の衆、いいかげん目を覚ましてくれ!
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by mahounofuefuki | 2007-10-02 12:39

改正雇用対策法で本当に救われるのか?

10月1日より、改正雇用対策法が施行され、企業の募集・採用で年齢制限が原則としてなくなる。
学卒期が就職氷河期だった私たち「難民世代」にとっては、一歩前身ではあるが、果たして本当に効果があるのか未知数だ。
報道やネット上では、もっぱら「抜け道」が話題とされているが、むしろ問題なのは、この年齢制限撤廃が、単に中高年も若者も同じ土俵で争うだけで、必ずしも年長者に有利というわけではないことである。これまで若い世代が占めていた職に、中高年が入り込むことができるとすれば、その逆も可能だからである。

企業に対し、具体的に「30歳以上を年間○○%採用」というような義務が課せられているわけではないから、募集に応募はできても、採用は結局年齢により差別される可能性が高いのではないか。
森永卓郎さんは、企業が中高年の応募に応対しなければならない状態が続けば、中高年に対する人材評価が高まると予測しているそうだが、そううまくいくだろうか。

今後、労働市場は退職者の増加で人材不足が加速するので、求人そのものは増えるだろうが、問題はいくら非正規雇用ばかりが増えても、貧困と格差が増大するばかりだということだ。正規雇用を増やすか、もしくは正規・非正規間の待遇格差をなくすか、どちらかでなければ意味がない。
今回の雇用対策法改正は、あくまで「難民世代」救済の第一歩であって、これで終わりでは困る。

ところで、雇用対策法と同時に雇用保険法も改正される。
今回の改正により、「自己都合」による離職者の失業保険の受給資格が勤続6か月から1年に伸びてしまった。職場のいじめやセクハラで退職に追い込まれても「自己都合」とされる現状からすれば、この改正はまさしく改悪である。
10月から雇用保険、受給資格が厳しくなる (オーマイニュース)
政府もなかなかただでは転ばないというところか・・・。
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by mahounofuefuki | 2007-09-30 21:54

年金「着服」と「流用」の間

社会保険庁による年金保険料の着服・不正受給の追加調査が発表になった。
社会保険庁職員と市町村職員の不正はさらに増え、計153件、総額4億1300万円余りに達したという。
一連のニュースに多くの人々が怒り、今や社会保険庁はまるで「犯罪集団」の扱いである。

しかし、これら一連の年金着服・横領報道は、もっと大きな「犯罪」を隠すための情報操作である。

民主党が国政調査権を行使して出させた社会保険庁の資料によれば、1952年度以降、国民年金や厚生年金の保険料を給付以外に流用した総額が、なんと6兆7878億円にものぼるのだ。
その内訳は次のとおりである。

福祉施設費(厚生年金会館など) 5兆4281億円
年金福祉事業団への出資金(グリーンピア、住宅融資など) 1兆953億円
年金事務費(年金記録管理システムなど) 8519億円
(以上、読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070914it15.htm?from=topによる)

着服の4億円などどうでもよくなるような、とんでもない数字である。
特に問題なのは、年金福祉事業団への出資である。グリーンピアなどの年金保養施設は、ほとんどが地域への利権であり、需要を考慮せずに乱立した結果、どこも不採算に終わった。
しかも、この年金福祉事業団は、厚生省の高級官僚の天下り先を確保するために作られたような組織だ。いわば、キャリア官僚の所得に年金が流用されたのである。
さらに、保養施設の誘致には自民党議員が絡んでおり、その責任は重大である。

ところが、この「流用問題」はあまり報道されず、もっぱら下級職員の「着服問題」ばかりがクローズアップされている。
これは、エリート官僚と自民党の「犯罪」から人々の目を逸らすために、わざと下級職員の「犯罪」を大きく発表して誘導しているのである。情報操作以外の何物でもない。

社会保険庁は、解体・民営化が既定路線となっているが、そこで最も打撃を受けるのは、現場の職員である。いまや「公認の敵」として大衆からバッシングを受け、与党も野党も得点稼ぎのために、社会保険庁攻撃を利用している。
厚生省の高級官僚たちは、民営化しても別に困らない。しかし、現場の職員にとっては死活問題である。一部の不心得者のせいで、大半の真面目に働いている職員の生活が破壊されるのは心苦しい限りだ。

「着服問題」という「小さな犯罪」よりも、「流用問題」という「大きな犯罪」にこそ注目してほしい。「4億円」と「6兆7000億円」の差をもっと重視してほしい。
そうすれば、本当の「敵」が見えてくるはずである。
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by mahounofuefuki | 2007-09-22 02:52

日雇い派遣にアブレ手当

厚生労働省が、日雇い派遣労働者に失業保険を適用する方針を固めた。
実際の仕事内容は同じでも、「派遣」であるために、失業保険の給付を受けることができなかった不公平を是正する措置で、何もないよりはましになった。

しかし、そもそも日雇い派遣(これも例の如く企業側は本質を誤魔化すために「スポット派遣」などと呼称しているが)という雇用形態が、常態化しているのを、このまま座視するのか、という問題には相変わらず無頓着である。
「構造改革」のもとで労働者派遣法を「緩和」した結果、多くの業種で日雇い派遣が可能になった。毎日異なる職場、単純労働、低賃金、不安定・・・・・労働者の生活など微塵も考えていない「トンデモ法」になってしまった。

連合の高木剛会長は、13日の記者会見で、日雇い派遣を含む登録型の派遣労働を禁止するよう主張したが、単に禁止してしまえば、登録型派遣で暮らす労働者は職を失うだけである。
連合加盟の労働組合自体がワークシェアリングを主導するなど、非正規労働者との連帯を本気で模索しなければ、正規・非正規間の溝は深まるばかりだ。

失業保険といっても、日雇い労働者に対する給付は「アブレ手当」で、とても生活できる額ではない。日雇い労働とは、ある意味毎日失業を繰り返しているわけだから、本当に辛い。

一方で、こんなニュースがある。
グッドウィルが、折口雅博会長愛用の36億円のジェット機を売却したという。
派遣労働者から給与をピンはねしながら、オーナーの「戦闘機ごっこ」なんかに無駄遣いをしていたのだ。
36億円というと、年金の着服額の比ではない。
公務員の「ネコババ」には激怒する人は、経営者の「ネコババ」のはなぜ怒らないのだろう?
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by mahounofuefuki | 2007-09-14 21:51

年金消失 「5兆円」と「1億円」の差

どうもこのところ、社会保険庁の職員による年金保険料の横領・着服に関する報道が急に増えている。
マスメディアが国家の犯罪を暴くのは、主権者として本来歓迎すべきことであるが、ことが年金問題であるだけに、何か裏があるのではないかと、天の邪鬼な私は思っていた。
そうしたら、田中良太さんのホームページで、「年金情報の虚実」という記事に出会った。
長文だが重要な指摘なので一部引用する。

(前略)一九六二年の発足以来、職員による年金保険料や給付などの横領が判明したケースが五〇件あり、横領金額は一億四一九七万円だった。市区町村職員の国民年金保険料の横領は四九件、二億〇〇七七万円。合計九九件、三億四二四七万円に達したという数字だ。
これをうけて四日の閣議後会見で舛添要一厚労省が「横領したような連中はきちんと牢屋(ろうや)に入ってもらいます。今からでも刑事告発してやろうかと思ってる」と怒ってみせた。五日朝刊では社説のテーマとした新聞も多い。
 さてどうなっているのか? 市区町村分については朝日新聞がすぐに調査報道した(六日朝刊)。それによるとじっさいの件数は五〇件で、告発されたのは九件だけ。しかし職員を処分したのは三八件。退職金が支給されない懲戒免職は二五件。ほかの処分は、退職金が基本的には支給される諭旨免職が二件、一~六カ月の停職が七件、減給三件、降格一件。横領した職員が今でも在職しているケースはなかったという。
横領職員を処分しなかった自治体の多くは理由として「全額弁済した」などを挙げたという。全額弁済し、告発はもちろん処分も免れた。そこまでは「勝利」だったとしても、その後、周囲の目は厳しく、職場に居づらくなって退職したのだろう。「牢屋に入って」いないのは事実だが、職場を去るという「社会的制裁」は受けているわけだ。とくに懲戒免職が二五件と五〇%に達するのは、注目すべき数字だろう。
一九九八年四月、大蔵省は「接待汚職」事件を受けて職員一一二人を処分した。そのうち国家公務員法上の懲戒処分は三二人だけ。残り八〇人は「口頭注意」程度だった。局長級の二人は処分発表の日に辞表を出させ、依願退職させた。しかし処分としては停職と減給で、諭旨退職にもしなかった。その甘さと比較すると、懲戒免職二五人の厳しさが分かる。
「年金横領はドロボーと同じ。接待を受けるのとは違う」という主張もあるだろうが、接待汚職事件では検察が「接待も賄賂」と認定したのである。窃盗犯人と、賄賂を受け取る役人のどちらを憎むべきか? こういう比較論に正解はない。しかしドロボーだけ「許せない。牢屋に入れ」と怒るのは偏見にすぎない。
年金問題の論議が盛り上がるはずだったのが、九五年の通常国会。民主党など野党は「年金国会だ」と意気込んでいた。この年、年頭から、厚生官僚がつくり出した年金財政の巨額損失問題がメディアで指摘され続けた。年金福祉事業団・年金資金運用基金などによって、大規模保養施設・グリーンピアを全国一三カ所につくるなど、やりたい放題の無駄遣いをした。その時点で徴収ずみの厚生年金・国民年金の保険料総額は約三七〇兆円だが、うち約五兆六千億円は年金の給付以外に使われた。かなりの部分は、天下り官僚の給料・退職金だった……。
しかし「年金国会」は、「未納国会」に化けてしまった。大臣や有力国会議員が、国民年金を支払うべきときに収めていない、という問題がつぎつぎ露呈したのである。個々の政治家の国民年金納付状況を完ぺきに把握しているのは社会保険庁のコンピューターシステムだけ。そのデータの一部が新聞・週刊誌などにリークされ、記事化されたという経過だった。
このダーティーな手段によって厚生官僚は平然と生き延び、年金無駄遣い問題が本格論議されることはなかった。この経過を思い起こすなら、今回の「市町村職員による横領」問題もまた、年金問題の焦点をぼかすための意図的な情報操作だったはずだ。それを記事にするところまではやむを得ないが、社説やコラムでは、その情報の裏を読むレベルまでやってほしい。とくに地方公務員の横領の被害額一億四千余万円(その大半は弁済されている)と、厚生官僚が天下りポスト確保のための無駄遣い五兆六千億円の金額比較はやってほしかった。(後略)


言われてみればもっともである。
無駄使い5兆6000億円と、着服1億4000万円では、ケタがまったく違う
合法か違法かの違いはあるが、年金保険料が本来の用途に使われなかったという点では両者は同じである。着服だけが問題になり、無駄遣いが問題にならないのは明らかにおかしい。
大きな犯罪を隠すために、小さな犯罪を意図的にリークする。権力の常とう手段だ。

現在のところ年金問題は、社会保険庁の民営化議論に矮小化している。
社会保険庁が、いつも私が言うところの「権力が用意した公認の敵」として、大衆の敵意を集めている。
果たして民営化で本当に解決するのか。この問題はまだ準備不足なので、別の機会に論じたいと思うが、今は横領・着服問題の報道は、厚生官僚による情報操作の可能性がある、とだけ指摘しておこう。
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by mahounofuefuki | 2007-09-11 01:05

新たな「棄民政策」

厚生労働省が、生活保護給付の大幅削減を検討しているという。
先日、北九州で生活保護を無理やり打ち切られた(表向きは「辞退」)人が、日記に「おにぎり食べたい」と書き残して餓死したのは記憶に新しい。
そんな事件があったにもかかわらず、政府は反省するどころか、新たな「棄民政策」を準備しているのだ。

生活保護受給者に対しては、昔から「働かないで金だけもらう」「ずるい」という攻撃があった。特に長時間労働に苛まれている「会社人間」や、自分の努力だけで「成功」したと思い込んでいる「成金」ほど、そういう中傷を繰り返していた。
しかし、もろに就職氷河期にぶつかり、まともな仕事に就けるのは、実は「能力」のある者ではなく、「コネ」と「見た目の押し出しの強さ」のある者であることを熟知している「難民世代」の私には、そうした中傷は「持てる者」の傲慢以外の何物でもない。
「会社人間」は過労を強いる企業と闘う勇気のない己の小心さを誤魔化し、「成金」は自分の「成功」が他者の「失敗」を踏み台にしていることに無頓着なだけだ。

この国では、新卒で就職できなかったり、1度失業したり、あるいは病気になったりすると、もはや復活はできず、坂を転げ落ちるように転落する。はじめから貧しい家庭に生まれた者、高い教育を受ける機会がなかった者なら、なおさらだ。
生活保護を受けるのは「他人に食わせてもらっている」という点で屈辱である。そんな屈辱に甘んじても、生活保護がなければ生きられない人々が大勢いるのだ。
そして、何より現代社会は誰しも(特権階級をのぞいて)生活保護受給者になる可能性がある。ある日突然、職を失うリスクは常に存在するからだ。この国は失業保険給付も期間が短いので、失業が長引けば生活保護に頼るしかないのが現状だ。

国家は、大企業や富裕層の減税を繰り返す一方で、庶民を競わせ、貧困に追い込み、切り捨てようとしている。労働力と税金と公共料金だけはテイクし、何もギブしないのは、あからさまな「搾取」でしかない。

生活保護給付の削減は、受給者だけの問題ではない。
「明日の受給者」になるかもしれない私たち全員の問題である。
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by mahounofuefuki | 2007-09-01 10:54