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知らないかもしれないので念のため。

 今日は9月11日である。世界貿易センタービルなどに対する同時多発テロからもう7年になる。あの日、私もテレビをリアルタイムで観ていたが、航空機がビルに衝突する様子はあまりにも現実ばなれしていて、いささか不謹慎ながら、安っぽい特撮映画を観ているような気分に襲われたほどだった。

 当時NHKのワシントン特派員だった手嶋龍一氏の過剰に危機感を煽るような話しぶりも忘れ難い。録画していたわけではないので確かめることはできないが、相当「勇み足」があったような記憶がある。これが「戦時」の報道なのかと私は変に納得していたくらいだ。

 ところで、弊ブログのリンク状況を調べると、なぜか「9・11陰謀論」を強く主張するブログ類にリンクされていることがままある。なかには「9・11」だけでなく、「フリーメーソン陰謀論」とか「イルミナーティ陰謀論」の場合もある。それもなぜか好意的な形でリンクされたり、引用されていることが少なくない。弊ブログはリンクフリーなので、別に陰謀論者だろうと何だろうと別に構わないのだが、私がそういった類の陰謀論を全く支持していないことを知った上でリンクしているのか、いささか心許ない。

 「9・11陰謀論」に関するエントリは1度しか上げていないし、取り立てて深く言及してはいないが、ブログでは歴史認識や「江原啓之」の件などで、私が「陰謀論」的思考を唾棄していることは容易に読み取れるはずである。私にとって「9・11陰謀論」や「フリーメーソン陰謀論」は、「南京大虐殺まぼろし説」や「真珠湾攻撃謀略説」や「ゲーム脳」と同じで、科学的・学問的な実証に耐えられない「トンデモ」の範疇に含まれる代物でしかない。弊ブログのエントリを一部しか読んでいない場合、誤解している人がいるかもしれないので、そこははっきりさせておきたい。

 「事実」が「解釈」を制約しても、「解釈」が「事実」を歪めるようなことはあってはならない、というのが持論である。もちろん口で言うほど容易いことではなく、そういう私も出来ているとは言い難いが、少なくとも「9・11は自作自演だ」と言わなければ「テロとの戦い」の不当性を主張できないような知的劣化は反面教師にしたい。
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by mahounofuefuki | 2008-09-11 18:17

江原啓之の旭川大学客員教授辞任について

 江原啓之 コッソリ大学教授を辞退していた(日刊ゲンダイ)-Yahoo!ニュース
 こんなニュースが飛び込んできた。看護論の教育者には相応しくないという良識の声が、江原氏の思惑を打ち砕いたと言えよう。旭川大学の山内学長は猛省して欲しい。

 なお、私は江原氏が声楽や神道学の教員になるのならば何も言わない。彼には学識経験のない看護論だから強く抗議したのであって、江原氏が「胡散臭い」からという理由で彼を差別しているわけではないことを明記しておく。

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江原啓之を客員教授に迎える旭川大学学長の言い分
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by mahounofuefuki | 2008-04-13 12:38

江原啓之を客員教授に迎える旭川大学学長の言い分

 当ブログの1月22日付のエントリで「スピリチュアルカウンセラー」江原啓之氏が旭川大学の教員に迎えられるという情報をお伝えしたが、この問題について2月15日発売の北海道向けの月刊経済誌『財界さっぽろ』3月号が詳細を報じている。
 結論から言えば、やはり江原氏は2008年度より旭川大学に新設される保健福祉学部の客員教授に迎えられる。講義科目は「生命倫理」や「コミュニティ福祉への招待」で、年2、3回程度教壇に立つという。講義回数こそ少ないものの、恐れていた通り、「スピリチュアルカウンセラー」の経験を生かした内容になりそうな気配が濃厚な科目名である。

 『財界さっぽろ』の記事によれば、大学側から声をかけたのではなく、昨年7月中旬に江原氏の方からアプローチがあったのがきっかけだったという。旭川大学に看護系学部が新設されるという情報をキャッチした江原氏が、「友人を介して」旭川大学の山内亮史学長に会見を申し入れたという。その「友人」が何者なのか気になるところだが、それはさておき山内学長の話を『財界さっぽろ』より引用しよう(太字強調は引用者による)。
 江原さんは、2つの理由で看護師や介護士からよく相談を受けてると話していました。一つは、看護師が忙しさに追われ、自分が思うような看護ができず燃え尽き症候になり、仕事辞めたいという相談です。もう一つが、余命いくばくもない患者さんに、どう声をかけて接すればいいかわからないというものです。
 江原さんの緩和ケアに対する熱い思いを聞いて、わたしが目指す学部像と共通する部分があると感じました。そこで『もし機会があれば一度講演をお願いしたい』と頼むと、江原さんが『旭川には友人が大変お世話になった。わたしでよければ何でも協力させていただきます』という答えが返ってきました。
 この「友人」かどうか明示されていないが、記事には江原氏が20年来懇意にしている歌手のイルカさん(「なごり雪」の人)の夫(昨年3月に死去)が晩年を旭川で療養していて、江原氏は何度も見舞いに訪れていたという話も紹介されている。
 再び山内学長の話に戻ろう。
 道北地方は過疎と高齢化が進み、自治体病院も経営的にもたなくなってきている。特に医師、看護師不足が深刻です。これからの医療は、病気を治すだけでなく、心の痛みをどのように緩和するかなどの精神的なケアが求められます。学校は単に知識や技術を教えるだけではダメなんです。『生命倫理』や『終末期看護論』なども取り入れ、地域社会に貢献できる人材を養成していきたい。(引用注:「道北地方」=北海道北部の地元での通称)
 そのご説はもっともだが、それがなぜ元神職でバリトン歌手の江原氏なのか? 江原氏と看護論にどんな関係が?
 大学で、テレビ番組『オーラの泉』のようなスピリチュアルカウンセリングをやるわけではないんです。亡くなった先祖を呼ぶこともありません。講義では、江原さんが考える『緩和ケア』や『スピリチュアルペイン(心の痛み)』、『人間の生と死』を語ってもらうだけです。その点はどうか誤解しないでほしい。わたしが江原さんの事務所を訪れてお願いしたわけではない。『客寄せパンダ』のように、有名タレントを大学の宣伝に使う考えはありません。江原さんが客員教授に就任した経緯を振り返ってもらえば、理解していただけると思います
 「スピリチュアルペイン」や「人間の生と死」はテレビでも語っているではないか。それがほかでもない「スピリチュアルカウンセリング」のなのでは? 「客員教授に就任した経緯」からわかるのは、江原氏がテレビを追われた時に備えて「確かな身分」を欲していて、そのために山内氏を丸めこんだことだけだ。
 ちなみに山内学長は大学で「スピリチュアルカウンセリング」をやることは否定しているが、「スピリチュアルカウンセリング」そのものは否定していないことに注目すべきだろう。それは教育社会学者としてどうなのか。

 ちなみにこの件が表面化してから、旭川大学には「普通の人も聞けるのか」「入場料はいくらですか」「カウンセリングしてほしい」などの問い合わせが殺到したという。学長は否定しているが、江原氏は確実に「客寄せパンダ」の役割を果たしているようだ。

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江原啓之を教員に迎える旭川大学の「見識」

【関連リンク】
旭川大学
財界さっぽろ
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by mahounofuefuki | 2008-02-15 23:24

江原啓之を教員に迎える旭川大学の「見識」

 放送倫理・番組向上機構(BPO)放送倫理検証委員会が、「スピリチュアルカウンセラー」江原啓之氏を使ったフジテレビの番組に対し、放送倫理に反するとの意見を付した件。
 かねがね反科学的な「霊能力」だの「占い」だのを無批判に放送するテレビの在り方に強い疑問をもっていた者としては、ようやくBPOが重い腰を上げたことに安堵している。BPOは最近、長らく黙殺してきた光市母子殺害事件の被告弁護団へのバッシング報道について調査・検証を行うことを決定するなど、にわかに活性化しており、今回の明確な処断もその線上にあるのだろう。政府にメディア規制の口実を与えないためにも、ぜひ業界の「自浄能力」を示してもらいたい。

 ところで今回問題になっている江原啓之氏について、私は聞き捨てならない情報を耳にした。
 昨年12月28日に北海道文化放送(UHB)が「江原啓之4時間決死のギリギリスペシャル のりゆき驚ガク未来はどっち!?」という年末特番を北海道ローカルで放送したのだが、番組の司会者と江原氏のやりとりの中で、江原氏が2008年春から旭川大学の教員になるという話が出たのである。
 私はその時集中してテレビをきちんと観ていたわけではなく、作業中に音声が耳に入ってきていた程度で、講演か何かの聞き間違いだろうと思って特に気にしなかった。
 ところが年明けの1月17日にも、同じテレビ局の同じ司会者の番組「のりゆきのトークDE北海道」に江原氏が出演し、そこでもその話が出たという。こちらの番組は全く観ていないが、聞くところによると、やはり今年4月から旭川大学の看護学科の講師に着任するという。

 旭川大学のホームページによれば、2008年度から保健福祉学部が新設され、その中に保健看護学科が確かにある。ホームページにはカリキュラムは載っているが、教員の氏名はまだ載っていないので、残念ながら江原氏の正確な職は不明だが(売れっ子の彼の立場を考えると専任教員ではなく、客員教員か非常勤講師だろう)、テレビで堂々と公言している以上、講義を受け持ち教壇に立つのは間違いないようだ。
 江原氏の公表されているプロフィールによれば、彼は國學院大学の神道専修の出身で、神社の神職の経験があり、また武蔵野音楽大学の声楽専攻でも学んでいて、バリトンの声楽家としても活動している。しかし、それらは保健師や看護師を育てる保健看護学科で教授できるような学識経験ではない(公表されているカリキュラムにも「神道」「声楽」に相応するものはない)。
 となると旭川大学は、江原氏に「スピリチュアルカウンセリング」を看護科で教授させようとしていると考えざるをえない。臨床心理学や精神医学とは明らかに異質の非学問的な思考様式を下敷きにしつつも、表面上は平凡な「人生相談」の域を出ない江原氏の「カウンセリング」は、とてもではないがまともな大学で教えるような代物ではない。大学の見識を疑うほかない。

 今回BPOはフジテレビに対し、「民放連の放送基準は、占いや運勢判断、霊視など、科学的根拠に乏しい題材の取扱には、慎重な姿勢を求めている。今回のように、本人が進んでそれを望んでいないケースでは、なおさら霊視などの題材を番組に取り入れることには慎重であるべきである。まして、“おもしろさ”を求めて、スピリチュアルカウンセリングを喧伝するかのような構成・演出は避けられて然るべきである」(太字は引用者による)という意見を出したが、これはそのまま旭川大学にも言える。江原氏のようないかがわしい人物を教壇に立たせるのは、それが単に学生集めの「人寄せパンダ」だとしても、学問に対する冒涜であり、高等教育においても決して許されるものではない。
 旭川大学には今からでも江原氏の起用を何とか再考してもらいたい。

【関連リンク】
BPO/放送倫理・番組向上機構
FNS27時間テレビ「ハッピー筋斗雲」に関する意見-放送倫理検証委員会
UHB北海道文化放送
旭川大学
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by mahounofuefuki | 2008-01-22 22:26