政府提出の労働者派遣法改正案に対する声明

 「派遣ユニオン」のブログから、政府が今国会に提出した労働者派遣法改正案に対する声明のTBをいただいた。記録を兼ねて改めて紹介したい。

 派遣ユニオン ブログ 派遣法改正法案閣議決定に関する声明
 http://hakenunion.blog105.fc2.com/blog-entry-13.html
 「名目こそ『日雇い派遣禁止』と謳っているが、その内容は『30日以内の雇用契約の派遣を禁止する』というだけのものであり、『日雇い派遣』が生み出した低賃金・不安定雇用・労災の多発などの問題を全く解決しない、みせかけだけの改正法案だ」

 「閣議決定された『30日以内の派遣禁止』法案は、『30日+1日』を繰り返す『細切れ契約』の派遣を容認しており、『契約満了』の一言で雇用を失う『派遣切り』を防止することはできない」

 また、雨宮処凛、宇都宮健児、鎌田慧、小島周一、斎藤貴男、堤未果、本田由紀、森ます美、湯浅誠各氏が連名で、やはり派遣法改正案に対する声明を出している。

 閣議決定された派遣法改正案に対する声明 ガテン系連帯☆ブログ
 http://gatenkei2006.blog81.fc2.com/blog-entry-209.html
 「第1に、日雇い派遣禁止をうたいながら30日以内の雇用契約を禁止するにすぎず、『日々派遣の契約』を禁止するものにはなっていない。逆に18業務で日雇い派遣を公認し、今後拡大する可能性さえはらんでいる」

 「第2に、細切れでいつ切られるかわからない不安定な雇用が大きな問題となっている登録型派遣の見直しは先送りされ、常用型派遣への転換も努力義務ばかりの実効性のないものとなっている」

 「第3に、市場競争の影響をもろに受けて賃金切り下げにさらされてきた派遣労働者の労働条件改善についても、派遣先労働者との均等待遇や派遣会社のマージン率規制とは程遠い内容となっている」

 「第4に、派遣拡大の最大の要因になってきた『違法派遣を受け入れても責任が問われない派遣先』に対する『みなし雇用責任制』の導入を回避して、相変わらず行政勧告制度にとどめている」

 「第5に、『期間の定めのない』派遣労働者に対しては事前面接という実質的な派遣先の労働者選抜を容認するなど、労働者派遣制度の変質につながる規制緩和さえ行おうとしている」

 弊ブログでは、今回の労働者派遣法改正案のたたき台になった労働政策審議会の報告書が出た時に、これは規制緩和との「抱き合わせ」改正であると指摘したが、実際の法案でもその性格は変わっていない。上記の声明が指摘しているように、今回の改正案の看板である「日雇派遣」の規制強化ですら限りなく「ザル法」の気配が濃厚である。国会審議では同案の問題点を洗い出し、真に雇用待遇差別と不安定雇用を解消しうる方向性での改正を目指す必要があることは言うまでもない。

【関連記事】
労働者派遣法改正問題リンク集

【関連リンク】
厚生労働省:「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律案の一部を改正する法律案」について
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/11/h1104-1.html
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by mahounofuefuki | 2008-11-06 20:38


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