「ほっ」と。キャンペーン

経済財政諮問会議の問題は「組織」ではなく「人選」だ

 北海道新聞2008/04/13朝刊に「経済財政諮問会議 高まる不要論」という記事が載っていた(このエントリを書いている時点では電子版に上がっていない)。
 最近、経済財政諮問会議について、民主党の議員が国会質問で廃止論を唱えたり、国民新党が廃止法案を準備しているが、自民党からも同会議の民間議員の任免が国会の同意案件ではないことを批判する声があるという。

 経済財政諮問会議は2001年の設置以来、毎年「骨太の方針」を通して新自由主義路線を強要し、金持ち優遇と庶民いじめの経済・財政政策を強力に推進してきた。まさに今日の貧困と差別の元凶である。最近は竹中平蔵氏が経済財政担当大臣だった小泉内閣時代ほどの威勢はないが、依然として予算編成の大枠の配分決定に大きな力を有し、首相官邸や与党中枢ですらコントロールできているとは言い難い。
 故に新自由主義路線の打倒を目指す側が廃止を持ち出すのは当然と言えるし、私も同会議の、特に財界が送り込んだ歴代の民間議員に対してはほとんど憎悪すら感じているので、廃止論は心情的には理解できる。

 しかし、冷静に考えれば、問題は経済財政諮問会議という組織にあるのではなく、その人選にあるのではないか。閣僚は別として、現行法では会議構成員の4割以上を占めることを定めている民間議員の人選を改めることが何よりも重要なのではないか。
 仮に経済財政諮問会議を廃止するとしよう。そうなれば新自由主義の司令塔は消えるが、同時に再び縦割りの各省付随の「族議員」の威力が増し、大胆な予算配分の変更や分野横断的な政策を実現することが難しくなる。それでは経済・財政政策に公平性を持たせることができない。
 経済財政諮問会議に新自由主義路線を推進する力があるのなら、それをやめる力もあるはずである。経済財政諮問会議を廃止するのではなく、そのまま存続させながら人選において新自由主義者を排斥し、貧困解消を目指す人々を入れる方が理に適っている。

 経済財政諮問会議の民間議員の資格について、内閣府設置法第22条は「経済又は財政に関する政策について優れた識見を有する者」としか定めていない。現在、何ら法的根拠もなく大企業経営者から2名、新自由主義派の学者から2名という枠が既成事実になっているが、これを改めることが必要だろう。野党は政権獲得の暁には経済財政諮問会議を廃止するのではなく、その権限を使って社会的公正を重視した経済・財政政策を実現することを目指すべきである。
 わかりやすく言えば、御手洗冨士夫氏や八代尚宏氏のような連中がいるから問題なのであって、その席に内橋克人氏や神野直彦氏や森永卓郎氏がいれば、経済財政諮問会議に強力な権限があるのはむしろ望ましいのである。そこを見誤ってはならない。

【関連リンク】
内閣府 経済財政諮問会議
内閣府設置法-法令データ提供システム
[PR]
by mahounofuefuki | 2008-04-13 11:41


<< 江原啓之の旭川大学客員教授辞任... 立川反戦ビラ事件で不当判決 >>