財政審の生活破壊路線

財務大臣の諮問機関である財政制度等審議会が、来年度予算編成への意見書を提出した。
平成20年度予算の編成等に関する建議-財政制度等審議会*PDF
例年のことだが、あれも減らせ、これも減らせと、上から下まで「歳出削減」のオンパレードであり、頭の痛くなる内容である。
1つだけ例年と異なるのは、消費税増税を進言したことである。

福田政権は、小泉・安倍政権の「構造改革」という名の「庶民いじめ」を一定程度修正するそぶりを見せて登場したが、むしろ財務省はこれを機に歳出削減は今まで通り進め、他方で小泉・安倍時代には叶わなかった消費税増税を何としても実現しようとしている。
すでに政府税調・自民党税調が来年度の消費税増税を見送る方針を固め、福田首相も消極姿勢に転換したにもかかわらず、財政審は財務省の意向に沿って消費税増税を主張したのである。
これは財務省が消費税増税を前提とした予算編成を企てていることを意味する。
以前からこのブログで警告していたように、消費税増税は「今そこにある危機」なのである。

恒例の「歳出削減」要求についてはリンクしたファイルを参照してほしいが(量が膨大なので、最後のページの要約だけでも)、相変わらずの生活破壊路線である。
ただでさえ医師が不足して、特に勤務医は過労に苦しんでいるのに、さらなる診療報酬の削減を要求する傲慢さ。
1学級あたりの子ども数は欧米諸国より多いが、教員1人あたりの子ども数は遜色ないので、教員の増員は不要であるという詭弁(都市部もへき地も一緒の統計ではそうなるのは当然)。
地方法人2税の「共同財源」化を提起して、税収の多い都府県とそうでない県との離間を図る狡猾(だまって地方交付税を元に戻せ)。
大量の資料を挙げてはいるが、いずれも財務省に有利な偏向したデータばかりであり、検証が必要である。
唯一評価できるのは、在日米軍への「思いやり予算」の見直しと透明化を提起したことくらいであろう。

そもそも、まるで国家財政が今にも破たんするようなプロパガンダを行っているが、その原因は再三にわたり金持ち減税を繰り返したからである。その歪みを無視して歳出削減も消費税増税もありえない。
現在必要なのは、法人税の復旧と所得税の累進強化と資産課税の強化であって、国家の所得再配分機能を回復することが何よりも求められている。

「消費税増税」でも「歳出削減」でもなく「金持ちに応分の負担を」と、声を大にして言いたい。

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by mahounofuefuki | 2007-11-20 00:12


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