10億円寄付は「美談」ではない

神奈川県大磯町の88歳の女性が、出身地の同県足柄市に10億円を寄付したニュース。
市役所の机の上に積み上げられた札束に庶民ならだれもが驚いただろう。

「難民世代」の貧民としては、貧困と格差が拡大し続けるこの国で、こういう有り余るほどのカネをもつ人間の存在を許すことができない。
何者かは知らないが、資本主義社会では誰も犠牲にせず、悪事を働かないで富豪になることなどまずありえない。企業経営者ならば労働者が、地主ならば土地を奪われた人々が犠牲になっているのである。今回の人の良さそうな老婆も例外ではない。その手は確実に汚れている。

その有り余るカネを市役所なんかに寄付してしまうのが何とも偽善的だ。
彼女のような「上流階級」は、この日本で餓死者が出ていることも、孫のような年の若者が住むところもなく、ネットカフェ難民やホームレスになっていることなど、まったく知らないのだろう。
その10億円があれば、ホームレスやネットカフェ難民の相当数の敷金・礼金をまかなえるだろう。
その10億円があれば、何人の多重債務者を救えるだろう。
市役所なんかに寄付しても財政赤字の穴埋めになるだけだ。

この国の矛盾が如実に現れた不快なニュースだ。
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by mahounofuefuki | 2007-11-16 17:07


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