議会政治再生の試金石

安倍前首相の政権投げ出し以来、休会状態だった臨時国会は今日再開し、福田康夫新首相の所信表明演説が行われた。
第168回国会における福田内閣総理大臣所信表明演説 (首相官邸)
新内閣は前内閣の残務処理政権という性格をもつ以上、目新しい政策があるわけもなく、それを期待するのは無理というものであろう。
相変わらず「改革と安定した成長」を掲げ、格差問題についても「改革の方向性は変えずに、生じた問題には一つ一つきちんと処方箋を講じていく」とまるでわかっていない。先の参院選で主権者はその「改革」にノーを突きつけたのであり、「改革の方向性」を変えることを望んでいる。「改革」をやめない限り、格差問題の解決などありえないことを全く理解していない。

唯一、前内閣と決定的に違うのは日朝関係に対する姿勢である。
前首相が先月の所信表明で「すべての拉致被害者が帰国を果たすまで、鉄の意志で取り組」むと述べていたのに対し、福田首相は「すべての拉致被害者の一刻も早い帰国を実現し、『不幸な過去』を清算して日朝国交正常化を図るべく、最大限の努力を行」うと、日朝国交正常化への取り組みを明言した。この点は強硬一点張りで無為無策だった前政権より、はるかに評価できる。

安倍政権は国会で強行採決を繰り返し、議会政治を破壊しつくした。衆参逆転状態の今、すみやかに衆議院を解散し総選挙を行うのが憲政の筋であるが、福田内閣にその意思はない。それならば、今国会では破壊された議会のルールを回復し、議論に時間をかけて、議会政治を再生してほしい。間違っても与野党が談合することなどあってはならない。
今国会は日本の議会政治が再生できるかどうかの試金石になるだろう。
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by mahounofuefuki | 2007-10-01 20:59


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