民間給与実態統計調査

国税庁が2006年分の民間給与実態統計調査を発表した。
民間企業の給与の実態を知る上で有効な調査である。

まず注目したいのは、全民間企業が支払った給与総額と源泉徴収された所得税額の推移である。
(A=給与総額 B=所得税総額 単位:A、B=億円 B/A=%)

1996年 A=2,161,631  B=107,269  B/A=4.96
1997年 A=2,206,165  B=121,401  B/A=5.50
1998年 A=2,228,375  B=100,501  B/A=4.51
1999年 A=2,174,867  B= 95,923  B/A=4.41
2000年 A=2,164,558  B= 96,400  B/A=4.45
2001年 A=2,147,215  B= 94,898  B/A=4.42
2002年 A=2,079,134  B= 90,177  B/A=4.34
2003年 A=2,036,827  B= 85,919  B/A=4.22
2004年 A=2,017,742  B= 88,979  B/A=4.41
2005年 A=2,015,802  B= 90,364  B/A=4.48
2006年 A=2,000,346  B= 99,321  B/A=4.97

給与総額は1999年以降毎年減少を続けているのが一目瞭然である。
それなのに税負担は2004年以降増加しており、特に2006年に急増したことがわかる。
この目に見える負担増が、先の参院選に影響したのだ。

次に、年間の平均給与の推移である。(単位:千円)

1996年 4,608
1997年 4,673
1998年 4,648
1999年 4,613
2000年 4,610
2001年 4,540
2002年 4,478
2003年 4,439
2004年 4,388
2005年 4,368
2006年 4,349

平均給与も1998年以降毎年減少し続けているのがわかる。

そして、給与階級別の構成比の推移である。
(単位:% 2002年→2003年→2004年→2005年→2006年)

100万円以下       7.0→ 7.4→ 7.7→ 7.9→ 8.0
100~200万円    12.1→12.8→14.0→13.9→14.8
200~300万円    15.8→15.8→15.8→15.8→16.0
300~400万円    17.9→17.5→17.0→17.2→16.9
400~500万円    14.5→14.5→14.4→14.2→13.9
500~600万円    10.6→10.3→10.1→10.1→ 9.6
600~700万円     6.9→ 6.6→ 6.4→ 6.4→ 6.4
700~800万円     5.0→ 4.9→ 4.7→ 4.6→ 4.5
800~900万円     3.2→ 3.2→ 3.1→ 3.0→ 3.0
900~1,000万円    2.2→ 2.0→ 2.0→ 2.1→ 2.0
1,000~1,500万円  3.7→ 3.8→ 3.7→ 3.6→ 3.7
1,500~2,000万円  0.8→ 0.7→ 0.8→ 0.7→ 0.8
2,000万円超       0.4→ 0.4→ 0.4→ 0.5→ 0.5

この5年間で年収300万円以下の層が増大しているのがわかる。
他方、年収1000万円以上の比較的富裕な層に増減がなく、金持ちが固定化しているのもわかる。

ちなみに年収100万円以下の男性は、2002年で 1.9 %だったのが、2006年には 2.7 %に、年収100~200万円の男性は、5.0 %から 6.9 %に増えている。
この調査は日雇いを含んでいないので、低所得者の実数はもっと多いはずだ。
2006年時点で、男性の実に10人に1人が年収200万円以下なのである。
もはや「格差」ではなく、完全に「貧困」である。

税制を通した国家の所得再配分の強化が必要なことを痛感させられる統計だ。
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by mahounofuefuki | 2007-09-28 21:44


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