山崎拓のトンデモ発言

自民党の山崎拓衆院議員が、朝鮮の昨年の核実験について、「私はやらせてよかったと思う。核兵器を持っているかいないか、いろいろと憶測があったが(保有が)はっきりした」と講演で述べたという。
久間前防衛大臣の「原爆しょうがない」発言に匹敵する、とんでもない暴言だ。

山崎氏は、朝鮮の核保有が、結果としてアメリカを2カ国間交渉に引き出したと評価しているようだが、誤解もはなはだしい。
ブッシュ政権の方針転換は、イラク戦争の行き詰まりと、選挙で与党・共和党が敗北した結果、政府内の強硬派が失脚したからであって、仮にイラクで親米政権が安定し、議会で野党を圧倒していたら、今も「封じ込め」政策を続けていた可能性が高い。
朝鮮の核保有の既成事実化は、北東アジアのパワーバランスを崩すものであり、日本のどの階層の人間(在日朝鮮人も含む)にとっても、まったく益がない。
依然として核兵器の放棄の道筋が定まっていない中で、極めて危険な発言である。

日本政府は「拉致ヒステリー」以降、「拉致・核・ミサイル」の解決を日朝国交正常化の条件としてきたが、喫緊の課題である「核」より、どうやっても誰もが納得できる完全解決などない「拉致」を上位に据えることで、核問題を軽視してきた。
世界最大の核保有国であるアメリカは、これまでもイスラエル、インド、パキスタンの核保有の既成事実化を黙認してきた。要はアメリカ主導の世界秩序を揺るがさなければ、限定的な核拡散を容認しているのである。朝鮮に対しても、アメリカは完全な核廃棄を貫く保証はない。
だからこそ、被爆国である日本こそが、核問題では強硬姿勢を採らなければならないのだが、実際は「拉致」の方で「死人を生き返せ」と無理な要求を続けている。
(「死亡組」が「消された」ことは誰でも想像がつく。拉致被害者を目撃したと証言していた「元工作員」はヤク中の詐欺師だった。)

こうした中、山崎氏は、安倍首相ら「拉致問題」一辺倒の政治家とは、一線を画してきた。今年1月に訪朝した際にも、問題解決の糸口を見つけようと努力していた。
その山崎氏にして、この体たらくなのだから、結局のところ、安倍首相や中川昭一衆院議員と同様に、わざと朝鮮に核保有させて、それを理由に日本の核武装を狙っているとしか思えない。

日本が核武装すれば、中国に核戦力強化の口実を与え、韓国や台湾にもあっという間に核は拡散するだろう。北東アジアは終始、核戦争の危機にさらされる。
「難民世代」の利害関係で言えば、核開発のために、膨大な税金が投入され、その分社会保障は貧弱になり、行政サービスは低下する。核保有国はどこも貧富の差が大きいことを忘れてはならない。平等度の高い国はみな非核保有国である。

この山崎発言はなぜ大きく報道されないのだろう?
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by mahounofuefuki | 2007-09-19 12:21


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